2012/06/09-10:第3戦 セパン・インターナショナルサーキット
【最後尾からゴボウ抜き!3位表彰台】 予選15位 決勝3位
開幕戦、第2戦とも不運が続いたLEXUS TAEM LeMans ENEOS。
チームにとっても伊藤にとっても、この灼熱の舞台マレーシアでなんとか流れを変えたいと、
それぞれが強い気持ちでサーキットに入った。
6月9日(土)予選
拍子抜けの涼しいコンディションでフリー走行がスタート。
まずは伊藤がステアリングを握りセットアップを煮詰めていく。
この時点で2番手と好発進のENEOS SUSTINA SC430はレースセットアップも順調にこなし最終的にはトップタイムでセッションを終えた。
予選1回目を担当するのはチームメイトの大嶋選手。
10位までがスーパーラップ予選に進出できるが、マシンの仕上がりを考えればそれほどハードルは高くなかった。
予想通り、アタックに入った大嶋選手はセクター1、2を全体のベストタイムで通過し、セクター3に入ったENEOS SUSTINA SC430だったが、突如白煙を上げ力なくスローダウン。
エンジンブローだった。
スーパーラップ予選を担当するはずだった伊藤はポールポジション争いを楽しみにしていただけに残念がったが、「マシンの仕上がりは良いし、必ず挽回できるはず!」と気持ちを切り替えサーキットを後にした。
6月10日(日)決勝
マレーシアらしい日差しが戻り、朝から気温が上昇。
エンジン交換とメンテナンスが深夜までかかったこともあり、疲労の様子も見えるスタッフではあったが、朝のフリー走行では2番手タイムを記録。
マシンが完全に修復されていることと、決勝用セットアップが順調であることを確認した。
午後4時、気温33℃ 路面温度54℃でレースがスタート。
スタートを担当した伊藤。まずは幸先良く1コーナーで1台をパス。
ここから伊藤のオーバーテイクショーが始まった。
4周目には早くもポイント圏内の10位。
18周目にはMOTUL AUTECH GT-Rとの激しい攻防に競り勝ち5位に浮上。
伊藤vs本山のバトルに場内は沸き上がる。
その後も手を緩めることなくトップを上回るペースで4位のマシンを追撃。
10秒程あった差をアッという間に射程圏に納め、27周終了時点でピットイン。
なんと伊藤は10台抜きをやってみせた。
気温が下がってきたこともありソフトタイヤをチョイスした大嶋選手は30周目にPETRONAS TOM'S SC430をパスして4位。
42周目にIMPUL GT-Rもかわして3位までポジションアップ。
トップ争いの2台とは10秒程の差があり、結局53周を終え3位でチェッカーを受けた。
優勝に等しいENEOS SUSTINA SC430の快走に日本から応援に駆けつけたENEOSのGT観戦ツアー客も大いに盛り上がり、表彰台の下を埋め尽くした。
嬉しいです。久々にレースを楽しめました。
ここ数戦不運が続いていた中で、チームの皆が諦めずに逆境を乗り越え手にした表彰台です。
大嶋選手も良い走りをしてくれたし、チームの仕事も完璧でした。
悪い流れを断ち切る良いレースだったと思います。
次戦のSUGOもチームが得意とするコースなので、この流れで今度こそ優勝したいですね。