2009/10/18:第8戦 オートポリス
【接触で後退、粘って1ポイント】 予選5位 決勝10位
2007年、優勝と同時にチャンピオン決定となった地、
伊藤自身も「大好きなサーキット」というオートポリス。
昨年は欠場したこともあり2年ぶりの走行を楽しみにする伊藤。
しかし来期はこのオートポリスがSUPER GTのスケジュールから外れており、
「何としてもここで結果を出したい」と強い気持ちでサーキットに入る。
冷たい風が吹く中、土曜のフリー走行が開始された。
2年ぶりのサーキットをゆっくり確かめながら走ると思われた伊藤だが、
コースインして間もない計測2周目にいきなりトップタイムをマーク。
その後も細かいセッティングを確認しながら
ENEOS SC430は1位でこのセッションを終えた。
盤石の体制で挑んだ予選1回目。
GT500クラス占有となるラスト10分。
伊藤は余裕のアタックで2番手のコンマ5秒の大差をつけ、
1位でスーパーラップ進出を決めた。
しかしタイヤに厳しいここオートポリス
。
決勝のスタートタイヤでアタックしなければならないスーパーラップで、
決勝日の路面温度が上がることと、
スタートを担当するビルドハイム選手の要望もあり、
チームはハードタイヤでスーパーラップを挑むことを選択。
ソフトタイヤと比べて最低でもコンマ5秒ロスするであろう状況の中、
伊藤は懇親のアタックでポールを狙うが、
惜しくもトップからコンマ2秒届かず5位。
楽にポールポジションを獲得できた状況を捨ててまで決勝を見据えた戦略。
悔しさも残るが決勝日での逆転に期待がかかる。
予想通り路面温度は上昇したが、思ったほどではない決勝日。
若干不安を抱えたままのスタートとなったが、案の定
タイヤが温まりきっていない中でのスタートとなり
ビルドハイム選手は2つポジションを落とし7位。
その後なんとか5位までポジションを戻したが、
ペースの落ちた4位の1号車nismoGT−Rを攻略できない。
そのバトルでタイヤを消耗したビルドハイム選手は再び6位にドロップした後、
7位の100号車RAYBRIG NSXにロックオンされる。
そして28周目、300クラスのマシンを含め3台が並ぶ格好となった
コーナー入り口で3台が接触。
この影響でENEOS SC430は左フロントフェンダーに大きな損傷を負いピットイン。
ドライバー交代、タイヤ交換、給油に加え応急措置を施しピットアウト。
しかしこの時点で既に周回遅れとなってしまった。
フェンダー部分のカウルはほとんど無い状態。
まともなダウンフォースを得ることのできないマシンで伊藤の奮闘が始まる。
そんな状況下でも時折トップグループより速いタイムで走行し、
周囲を驚かせることも。
しかし、ダウンフォースが減ったマシンではタイヤへの負担が大きく、
最後はペースを落とさざるを得なかったが、粘って10位完走を果たした。
本当に残念です。
今回もマシンのパフォーマンスは非常に高かっただけに結果を出せず悔し気持ちでいっぱいです。
今年も残り1戦となりました。
とにかく今持っている速さを、チーム全員ミス無く、結果として残せるよう全力を尽くします。