コラム 伊藤大輔「復活への道」
vol.13：ゴッドハンド
トレーニングに加え、「管理」という意味では身体のケアも大事。今までも筋肉が固くなったり、痛くなったり、ケガをしたときには接骨院でマッサージを受けていた。ただのマッサージじゃない。僕らが“ゴッドハンド”と呼ぶ戸祭先生のマッサージ。例えばどうしてもストレッチだけではほぐしきれない筋肉などの痛みがあるとする。戸祭先生に診てもらうと、初めは痛いけどいつの間にか痛みがとれ、柔らかくなっている。事故後は下半身のトレーニングを中心に行っていたので、軽い腸脛靱帯炎（膝周りの靱帯の炎症で膝が痛む）になったけど、嘘のように痛みが無くなった。陸上界をはじめとするアスリートには欠かせない存在で、千葉県の稲毛まで車で１時間半かけて行くだけの価値があるのだ。
ところでオートポリス後に最終戦での復帰を決めた。この３ヶ月、本当に長かった。もちろんいろんな意見もあるが、今の身体なら十分戦えると判断したからだ。
今年は残念ながらタイトル争いに絡むことができていないが、チームにとっても僕にとっても来年に向けて非常に重要なレースになる。ただ、どんな展開になっても楽しみたい。今はもう一度走れることが僕にとって一番の喜びだから。