SuperGT/ルマン24
レーシングドライバー

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コラム 伊藤大輔「復活への道」

vol.11:久々の「G」

乗車前に一番心配だったのは肩。動かせるようにはなったが、まだ本格的に力を入れたことがない。ところが運転中一回も肩のことが気にならなかった。逆に日常生活時での方が気になるくらい。運転に集中しているから痛さを感じなかったのかもしれない。

実際、ドライビングについては面白いもので身体が勝手に動いてくれる。一日目の走行は5周ほどだったが、そこそこのペースで走ることができた。しかし問題が無いわけではない。「G」がかかった時に少し視界がぶれてしまう。リハビリを続けてきたとはいえ、さすがにGTマシンにかかる「G」は事故後初体験だし、しょうがないのだろう。二日目には30周ほど走行したが、体力的には問題なかった。「G」に関しても二日目ということで少しだけ慣れたかな。

今回の走行を見て、関係者からは「オートポリスから出場できるのでは?」という意見も出たが、レーシングカーを極限の状態で走らせるのはそんなに簡単ではない。


写真

違和感のあるまま運転することにより、マシンをコントロールしたりライバルと競り合うための集中力が減ってしまうから。早く復帰したい気持ちを抑えて、ここは我慢。

それにしても久々の走行はすごく楽しかったし、今の身体でどれだけのパフォーマンスを発揮できるかがわかった。まだまだハードルはあるけど、必ず……。

→vol.12


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