乗車前に一番心配だったのは肩。動かせるようにはなったが、まだ本格的に力を入れたことがない。ところが運転中一回も肩のことが気にならなかった。逆に日常生活時での方が気になるくらい。運転に集中しているから痛さを感じなかったのかもしれない。
実際、ドライビングについては面白いもので身体が勝手に動いてくれる。一日目の走行は5周ほどだったが、そこそこのペースで走ることができた。しかし問題が無いわけではない。「G」がかかった時に少し視界がぶれてしまう。リハビリを続けてきたとはいえ、さすがにGTマシンにかかる「G」は事故後初体験だし、しょうがないのだろう。二日目には30周ほど走行したが、体力的には問題なかった。「G」に関しても二日目ということで少しだけ慣れたかな。
今回の走行を見て、関係者からは「オートポリスから出場できるのでは?」という意見も出たが、レーシングカーを極限の状態で走らせるのはそんなに簡単ではない。
違和感のあるまま運転することにより、マシンをコントロールしたりライバルと競り合うための集中力が減ってしまうから。早く復帰したい気持ちを抑えて、ここは我慢。
それにしても久々の走行はすごく楽しかったし、今の身体でどれだけのパフォーマンスを発揮できるかがわかった。まだまだハードルはあるけど、必ず……。