SuperGT/ルマン24
レーシングドライバー

レーシングドライバー伊藤大輔オフィシャルサイト

コラム 伊藤大輔「復活への道」

vol.06:トヨタの懐の大きさ

退院から10日ほど経ち、日常生活にだいぶ身体が慣れてきた。同時に子供もパパがいることに慣れてきたみたい。この前なかなか復帰の見通しがつかないイライラと、子供に怒りすぎたことで相当落ち込んでしまった。そしたら肩を落として一人になっているところに子供がうしろから抱きついてきた。ジ〜ンときた(涙)。それ以降は可愛く甘えてくれたり、毎日寝る前にはケガしたところに手を当て「治れ〜治れ〜治れ〜、イタイイタイの飛んでけ〜!」ってやってくれて……。子育ては本当に疲れることが多いけど、その分力をもらうことも多い。寂しい思いをさせてごめんね。

ところで、身体も少し落ち着いてきたので、トヨタをはじめとする関係者の方々に挨拶をしに行ってきた。正直退院してからは自分の今後がすごく不安だった。迷惑をかけてしまったチームやメーカー、スポンサーのことが頭から離れず、挨拶に行ったときの皆の反応がすごく心配だった。しかしトヨタをはじめTRDの松井さんも「今年復帰できなかったとしても来年があるから!待ってるから!」と。チームルマンの花輪会長も「うちはずっとエースを待っているから完全な状態で戻ってきてくれ」と。今の僕にとって本当にありがたい言葉だったし、改めてトヨタの懐の大きさを感じた。


←Back