SuperGT/ルマン24
レーシングドライバー

レーシングドライバー伊藤大輔オフィシャルサイト

ROAD to LEMANS「大輔のルマン参戦記」

vol.8:ホスピタリティルーム

ルマン24時間のタイムスケジュールは変則的だ。レースウィークの月曜にルマン入りしたが、火曜の車検は午前10時から。水曜と木曜の予選は午後7時〜12時。金曜のパレードは午後6時から。土曜のフリー走行は午前9時でレースが午後3時。身体を昼型にしたり夜型にしたり、レースが始まったらそんなの関係なかったり。とにかく翌日に向けて睡眠のタイミングを調整するのが大変だった。でも何故かうまくいったんだよね〜。それにしても今回チームが用意してくれたホスピタリティは本当に助かった。

午後からしかセッションのない予選なんかはホテルで過ごしてもいいのだが、ホテルにいてもすることはないし、このホスピのおかげで「とりあえずランチ食べにサーキットに行こうか」なんてこともできた。スタッフ全員がホスピタリティで3食取れるようケータリングサービスを入れていたのだが、たまに日本食も出てきて、納豆があった時は感激した。でも朝早くから仕込みをして、夜遅くにスタッフが食事を終えてから片付けをする日々。3週間ずっとサーキットで過ごしたケータリングサービスのスタッフは本当に大変だったと思う。「スタッフの皆さん、ありがとうございました!!!」

食事の後はホスピの2階でリラックス。2階は監督やスタッフがデスクワークする部屋とドライバーズルームに分かれていて、ドライバーズルームは3人それぞれの寝室と共用スペースを用意してくれました。共用スペースではストレッチやトレーニングが出来るよう器具も用意してあって、過ごしやすい環境でした。そもそもルマンに日本からトレーナーを連れて行きたい、トレーニング器具を用意して欲しい、と要望したのは僕で、24時間の体調管理とルマンが終わってすぐにGTマレーシア戦が控えていたから。少しでも疲れを残さないようにしておかないとね。

鮒子田監督はその要望を快く受け入れてくれ準備をしてくれた。だから共用スペースにトレーニングベンチが3台並んでいる風景は僕にとって何の違和感も無かったのだが、立川選手、片岡選手は「3台もベンチいらなくねー!?」って感じ(笑)。とにかく彼らは共用スペースをリラックスできるスペースにしたかったため、僕のいない間に模様替え。ベンチ二つをどかし、ベランダにあったテーブルと椅子を並べてラウンジ風に。模様替えされた部屋を見た僕は一瞬目を疑ったが、「ま、この使い方もあり!」と。

でもその後鮒子田監督がこの部屋をのぞいた瞬間、目を丸くしてしばらくの間固まっていた……(笑)。僕がトレーニングベンチやトレーナーをフル活用する中、立川選手、片岡選手はやはり興味を示さず、使う様子もなかったのだが、いざレースが始まるとそれらのありがたみを噛みしめることになるのだ。うししし……(笑)。


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