さて、ルマンを初めて走るということで前日にレンタカーでコース下見をしたけど、もしこのユノディエールで外から観戦することができれば「すっげーカッコイーだろーなー」って思った。そういう観戦ポイントがあるのかもわからないけど、公道を300km/hオーバーで走るレーシングカーの姿を外から見てみたい。僕は昔レースおたくだったしね(笑)。それからグランツーリスモは本当に良くできている。それは前から感じていたけど、初めて走るコースのシミュレーションとして本当に助かる。ただ一つ思ったのが、コーナーとコーナーをつなぐ直線区間が実際の方が微妙に短く感じたかな。実は公式テストデーの前にDVDのホットバージョンの企画でグランツーリスモを使って練習してきた! ポリフォニー・デジタル(グランツーリスモも制作している会社)へ行ってS102のデータを入れてもらったマシンで練習したけど、その時のタイムが3分27秒前半。それに対し実際予選で出たタイムが3分26秒9。なんとゲームと現実でコンマ数秒しか変わらなかった。スゴくねー!?
レースウィークに入ってまず感じたのが観客の多さ。ジャコバン広場での車検、パレード、サーキット付近のキャンピングカー、とにかく街がルマン24時間一色になる。もちろんレース好きの人が集まっているとは思うけど、街の人が普通に応援に来ているようにも見えた。年齢層も幅広く、レーシングドライバーとしてこんなにスター感を味わえたのは初めてかもしれない。車検の時にEUROsportsのブースに呼ばれ「フランスサッカーリーグのルマンで活躍していた松井大輔を知っているか?彼と名前が一緒だね。」って聞かれた。ウケを狙って「彼は偽物のダイスケで、僕が本物。」って言ったら全然ウケなくて(汗)、スベったどころか、どうやってフランス語に訳されたのかもわからない。もしかしたらこの瞬間ルマン市民を敵にまわしちゃったかも!?
あともう一つ驚いたのが片岡選手がルマンを知り尽くしていたこと。サーキットじゃなくて、ルマン市内の土地感やレンタカーの運転など。僕と立川選手はテストデーの後日本に帰ったけど、彼はその間フランスに残っていたから相当慣れたみたい。あと片岡選手が日本から持ってきた携帯用ナビには本当に助けられた。ドライバーズパレードに行く時、ホテルから徒歩10分くらいだしそのナビを持たずに移動したら、帰りはなんと45分もかかってしまった……。渋滞を避けようと裏道を使ったらドップリはまってしまった。三人とも渋滞が大嫌いだからイライラモード全開!? ナビを持たずに行って後悔したと同時にナビのありがたみを痛感しました(苦)。